歯科全般

親知らずのトラブル

大人の歯である永久歯は「親知らず」と呼ばれる第3大臼歯を含めると、32本の永久歯で構成されています。

ただ、この上下左右4本の親知らずは、生え方や生える時期に個人差があり、生えてこない人もいます。

一般的に20歳前後に生えてくると言われている親知らずは「智歯」「知恵歯」「第3大臼歯」とも呼ばれています。

昔は短命で、親知らずが生えてきた頃には親が亡くなっていた事から、「親知らず」と名付けられたと言われています。

英語では「Wisdom tooth (分別のつく年頃に生える歯)」というそうです。

奥歯の1番奥に、人知れず最後に生えてくるのが親知らずなのです。

親知らずの生え方にはタイプがあります。

①まっすぐタイプ

普通の奥歯と同じようにまっすぐ生えてきている、噛み合わせも良ければ、トラブルは起きにくいと考えられています。

②ななめ傾きタイプ

親知らずがななめに生えていて、隣の奥歯にぶつかっている状態。

歯磨きがしにくく虫歯や歯周病になりやすいなど、親知らずのトラブルで1番多いタイプです。

③水平埋伏(まいふく)タイプ

親知らずが見えず、歯茎の中に埋もれて横になっている状態。隣の奥歯を横から押していたり、隣の奥歯の根っこに横からぶつかっているようなタイプです。

レントゲン写真で確認できます。ほとんどが下あごで起きます。

親知らずはお口の最も奥に生えるため、上記の3タイプのどの生え方をしても、歯ブラシが届きにくく、磨き残しが溜まりやすくなります。

そのうえ、奥にスペースもなく、きれいに磨くのが難しいため、むし歯・智歯歯周炎・歯周病になりやすく、さらに親知らずによる歯並びの崩れ・噛み合わせが悪くなる等、多くのトラブルを起こす可能性があるのです。

親知らずが生える年齢は、ちょうど大学受験や就職活動など、人生や環境が大きく変わる時期と重なります。

そんな大切な時期に痛みが続いたり、歯の生え方や抜歯の影響で、治療が長引いたりする事もあるので、まだ生えていなくても事前に親知らずをレントゲン撮影して確認をしておきましょう!

親知らずの状態にはとても個人差がありますが、レントゲン撮影で親知らずのタイプが分かりますから、早めに歯科で診てもらいましょうね!

横井